クリプトコリネは、東南アジア全域に自生しているサトイモ科クリプトコリネ属の植物です。アクアリウムでは陰性水草として熱帯魚ショップで販売されている人気のある水草の一種です。日本で入手する方法は現地ファームやヨーロッパファームから提供される株や、現地または日本人の採集者が自生地でワイルド株を採集し日本へ輸出するプライベート便などの株をアクアリウムショップで購入できます。
どちらも大型アクアリウムショップや専門的な水草を取り扱うショップなど定期的に販売されているのでクリプトコリネの販売実績のあるHPをまめにチェックしていただければ欲しい種類のクリプトコリネが見つかるかもしれません。
また、オークションサイトなどでも購入できますが、スネールなどの混入、入札単価上げ狙いの産地偽装の危険性もなかには存在するため、ショップで購入することをお勧めします。
クリプトコリネも水草ですので、水中で管理できるものも多く、CO2添加不要の陰性水草ですのでレイアウトのアクセントとして人気が有ります。水中葉を展開しているほとんどの種類のクリプトコリネは水上への移行も可能です。品種によっては水上管理した方が株を維持しやすいメリットもあります。
では、どういった種類のクリプトコリネが水上で向いているのかいうと、分かりやすくイメージすると葉の形状にもヒントがあります。 葉の形状は、大きく分けて「狭葉系」「テープ系」「丸葉系」などと一般的には分類されますが、「狭葉系」特に「丸葉系」などは水上葉による管理の方が経験上、消失のリスクを抑えることができると考えられます。 自生地では雨季に河川の水位が上昇し、乾季に入れば水がギリギリ湿るような場所に自生しているため、水中と水上のどちらでも生きていけるように環境適応してきました。
クリプトコリネは凹凸のあるボコボコで太くしっかりとした丸葉系であったとしても、環境の変化に極端に弱い面もあり、植え替えなどのストレスで白く溶けるように葉を落としてしまうことがあるので注意が必要です。
そういった維持や増殖の難しいクリプト育成のさまざまな環境、管理方法を愛好家の間で共有し、維持に力を入れてきました。購入後に後悔しないよう出来るだけ鑑賞価値のある状態で維持していきたいものです。
しかしながら、クリプトの育成は難しい反面、適応力が優れた面もあります。我が家の環境は市販の水槽を越水にし、少し底上げしてから鉢を無造作に並べていますが、湿度を保つために密閉状態にし、光もほぼ入らない状態で管理しています。通気性もくそもないです。そのような環境下でも環境が間違っていなければ成長が進んだり、増殖したり、花芽を付けてくれます。普通の植物・水草ではすぐに壊滅するような環境です。気温や水温も夏場はかなり上昇し蒸した状態なはずですが、根気強く維持していく力にはクリプトコリネの強さを感じさせられます。
クリプトコリネを水上で管理するメリットとして、キープのしやすさ以外にも大きな理由として、花を咲かせるメリットがあります。仏炎苞に包まれた花を咲かせることができれば大変感動的です。一つ目のミッションクリアと言っても過言ではありません。
比較的維持しやすいものが多いトロピカ、デナリー、バース、アクアフローラなどを始めとするファームモノのクリプトも育成・維持がしやすく、美しい種類が多いですが、当たり外れのあるワイルドクリプトの葉姿、神秘的な花が咲いた時の奥の深さを感じられるためチャレンジしてみてもいいかもしれません。
当サイトは、クリプトコリネの植物育成記録を主体に構成されています。
維持した種をできるだけリストアップしておりますが、インボイスが外れてる一般便のクリプトもそのまま記載しているので、特定できた場合を除きインボイスはそのまま記載させていただいております。